本記事では、沖縄県教員採用試験に関する下記の内容をまとめています。
- 沖縄県教員採用試験の概要
- 沖縄県教員採用試験の実施状況
- 沖縄県教員採用試験の選考スケジュール
- 沖縄県教員採用試験の内容
試験対策を効率よくできるかどうかは、内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
沖縄県教員採用試験について網羅的に理解できますので、ぜひご一読ください。
その他、教員採用試験の内容は下記記事でまとめています。
沖縄県教員採用試験の概要
沖縄県教員採用試験は、沖縄県教育委員会が行う公務員試験の一つです。※沖縄県内の公立学校(小学校、中学校、高等学校など)で働く教員を募集するために実施されます。
令和6年度(2023年実施)試験の概要を紹介します。
求める教師像
教育方針や学校の規模は自治体によって違います。そのため、求められている資質や能力も自治体によって様々です。
当然、志望先に見合った人物でないと採用されることはありません。なので、必ずどんな人物(人間)が求められているのか把握してください。
沖縄県教育委員会では、以下4つの求める教師像を提示しています。
- 人間性豊かで、教育者としての使命感と幼児児童生徒への教育的愛情のある教員
- 幅広い教養と教育に関する専門的知識・技能を有し、常に学び続ける実践的指導力のある教員
- 沖縄県の自然、歴史及び文化に誇りを持ち、多様性を受容し、グローバルな視点を兼ね備えた教員
- 豊かなコミュニケーション能力を有し、組織力を活用できる総合的な人間力を持った教員
「このような人物を求めている」という採用側からのメッセージなので、必ず把握、理解するようにしましょう。
極端にいえば、一定の学力があり、これらの教師像にあなたの人物像がマッチしていれば合格です。
主な変更点
- 年齢制限の緩和
-
受験年齢の上限を59歳に変更。
- 第1次試験免除(一部)の資格要件の緩和
-
沖縄県臨任等の免除を受ける資格について勤務経験を変更します。勤務経験を「平成30年4月から令和5年3月までの5年間に通算して36月以上有していること」とします。
- 「特別支援学校専門筆記試験」について
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特別支援学校小学部教諭等、特別支援学校中学部・高等部教諭等(共通)のそれぞれの第1次試験の専門試験内容に、「特別支援学校専門筆記試験」に関する内容を加えます。
- 第2次試験について
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中学校教諭等及び高等学校教諭等のうち「技術」「農業」「音楽」「美術」「家庭」「保健体育」の教科及び特別支援学校中学部・高等部教諭等(共通)の第2次試験の個人面接(模擬授業を含む。)に実技内容を含めます。それに伴い、中学校教諭等及び高等学校教諭等のうち「技術」「農業」「音楽」「美術」「家庭」「保健体育」の教科及び特別支援学校中学部・高等部教諭等(共通)の第2次試験日程を新設。
年齢制限(受験資格)
以下の1~3を全て満たす必要があります。
- 欠格事由(地方公務員法第16条及び学校教育法第9条)に該当しない
- 志望校種,教科に相当する教諭の免許状もしくは養護教諭,栄養教諭の免許状を所有もしくは令和5年3月31日までに取得見込み
- 昭和39年4月2日以降に生まれている
募集教科と採用人数
令和6年度(2023年実施)に採用を予定している校種・教科と人数は以下のとおりです。
校種 | 教科 | R6 | R5 |
---|---|---|---|
小学校 | 250 | 220 | |
中学校 | 国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術、家庭、英語 | 150 | 105 |
高等学校 | 国語、地理歴史、公民、数学、理科(物理)、理科(化学)、 理科(生物)、理科(地学)、保健体育、音楽、美術、英語、家庭、情報、農業、商業、水産、工業(機械)、工業(電気)、 工業(建築)、工業(土木) | 45 | 50 |
特別支援 | 小学部、中高部(保体、音楽、美術) | 15 | 15 |
養護教諭 | 10 | 10 |
昨年に比べると、全体で70人増える見込みです。
・令和6年度:470人
・令和5年度:400人
沖縄県教員採用試験のスケジュール
募集要項の発表から最終合格までのスケジュールは以下のとおりです。
(3月下旬)
募集教科や採用人数、試験種目などの詳細がアナウンスされます。内容変更がある場合もあるので必ず隅々まで確認してください。
(4月上旬~4月下旬)
電子申請(インターネット)による出願申込が始まります。
(7月上旬)
試験内容は筆記試験(教養、専門)が実施されます。
(8月中旬)
郵送及びホームページに受験番号を掲載。
(9月上旬)
試験内容は個人面接(模擬授業含む)、実技試験が実施されます。
(10月下旬)
郵送及びホームページに受験番号を掲載。
詳細な日程やオススメの併願先などを以下の記事で解説しています。
沖縄県教員採用試験の実施状況
ここでは、過去5年間の実施状況をまとめています。
採用年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 2,655 | 464 | 5.7 |
令和4年度 | 3,022 | 388 | 7.8 |
令和3年度 | 3,375 | 380 | 8.9 |
令和2年度 | 3,395 | 419 | 8.1 |
平成31年度 | 3,694 | 417 | 8.9 |
教員人気の低迷が問題視される中、沖縄県では平成26年度には11.5倍という高倍率を記録しました。その後は低下傾向にあり、令和5年度では5.7倍まで下落しています。
なお、校種・教科ごとの詳細は以下の記事でまとめているので参考にしてください。
沖縄県教員採用試験の内容
ここでは、沖縄県教員採用試験の傾向を試験ごとにまとめています。
- 教職教養・一般教養
- 専門教科
- 個人面接(模擬授業含む)
- 実技試験
それぞれ順番に傾向を解説しているので参考にしてください。
教職・一般教養
教職・一般教養の内容は大きく2つに分類されます。
1つは教師として働く上で必要となる学習指導要領や法令などの教師力を測る「教職科目」、もう一つは、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」です。
試験時間 | 50分 |
問題数 | 45問(必答) |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
試験科目 | 教育原理(教育時事を含む) 教育法規 教育心理 教育史 人文科学 社会科学 自然科学 |
配点 | 90点満点 |
要は科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。
一度は勉強したことがある科目ばかりなので馴染みはあると思います。
しかし…出題範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、一般常識や教育時事(教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。
そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
過去問は下記の記事を参考にしてください。
専門教科
志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 40問~60問 *教科・科目による |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
配点 | 180点 |
問題レベルは、その教科に関する基礎的な知識から高度な専門知識まで幅広いです。
たとえば、小学校算数の場合、四則演算や分数などの基礎的な知識から、面積や体積、比例などの応用的な問題まで、様々なレベルの問題が出題されています。
また、中学校・高校の場合は、中学校で学ぶ基礎的な部分から高校の教科書や大学の入試問題などを参考にした、高度な問題が出題されることもあります。
その他、学習指導要領の問題も出ているので注意が必要です。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで考えるといいですよ。
個人面接
沖縄県教員採用試験の面接は、二次試験で実施されます。
個人面接では、 筆記試験では判断できない受験者の人間性や教員への資質・適性、志望意欲などを評価する人物試験です。
試験時間 | 40分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
内容 | 個人面接+模擬授業 |
配点(評価) | A~Eの5段階 |
質問内容
- 教員を目指したきっかけは何ですか。また、教員に向いているところはどこですか。
- 沖縄県を志望する理由は何ですか。
- 沖縄県の教育施策について何か知っていることはありますか。
- 保護者の苦情への対応など色々と大変なことがあるが、嫌にならないですか。
- 不登校の生徒が久しぶりに登校してきたら、どのように関わりますか。
- 一人一人の良さを活かすためにできることは何ですか。
- 地方公務員法で知っているものは何ですか。
- 体調は大丈夫ですか。
- 生徒理解のために必要なことはなんですか。
- ストレスを抱えたらどうしますか。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。
自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
より詳しい内容は下記記事でまとめています。
沖縄県教員採用試験の対策を始めよう
沖縄県教員採用試験に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。出題傾向を把握して、効率よく勉強を始めましょう。
本サイトでは、沖縄県教員採用試験に関する有益情報を多く発信しています。ぜひ、参考にして合格に少しでも近づいてください。
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今回は以上です。