- 福井県教員採用試験の内容
- 福井県教員採用試験の傾向
仕事や学校で忙しい中、効率よく試験対策できるかどうかは、内容や傾向をどれだけ理解しているかが重要です。
今回は、福井県教員採用試験の試験内容(一次、二次試験)を徹底解説します。試験内容だけでなく、それぞれの試験傾向も解説しているので参考にしてください。
教員採用試験の内容は自治体によって違います。きちんと内容を把握してから対策を始めましょう!
福井県教員採用試験の内容
福井県教員採用試験は、一次選考で受験者を篩にかけ人数を絞ります。その後、一次選考の合格者を対象に二次選考を行って最終合格者を決定する仕組みです。
具体的な試験内容(科目)は、以下のとおり。
一次試験の内容
- 一般・教職
- 教科等専門
- 実技試験
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
二次試験の内容
- 小論文
- 個人面接
- 適性検査(Web実施)
二次試験は人物試験がメインです。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
福井県教員採用試験の傾向
ここでは、福井県教員採用試験の傾向を試験ごとにまとめています。
それぞれ順番に傾向を解説しているので参考にしてください。
教職・一般
試験時間 | 60分 |
---|---|
問題数 | 35問 (解答数は40個) |
出題形式 | 穴埋め問題、正誤問題 |
解答方法 | 択一式と記述式 |
配点 | 100点満点 |
教養試験とは、教員として必要な基礎能力や一般教養が、どれくらい備わっているかを測る筆記試験のことです。
制限時間60分で、40問に解答します。
出題形式は、文章中の空欄に当てはまる内容を答える「穴埋め問題」がベーシックです。
配点は1問あたり2~3点で採点され、100点満点です。
試験科目(出題範囲)
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理、教育史 | |
---|---|---|
一般教養 | 人文科学 | 国語、英語 |
社会科学 | 日本史、世界史、地理、政治、経済 | |
自然科学 | 数学、物理、化学、生物、地学 | |
その他 | 一般常識、教育施策 |
このように、中学校から高校までに学んだことのある内容ばかりですが、6年間で習った範囲を短期間で勉強し直さないといけないので簡単ではありません。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)や一般常識・雑学等に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
出題範囲は広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
なお、出題傾向や勉強方法は以下の記事でまとめています。参考にしてください。
教科等専門
試験時間 | 90分 ※実技のある教科は60分 |
---|---|
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 記述式 |
配点 | 200点満点 |
教科等専門試験とは、志望する校種・科目の専門知識や学習指導要領の理解度を測る筆記試験のことです。指導教科の専門性を問われるので問題レベルが高く、多くの勉強時間が必要という特徴があります。
だいたい、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割以上を占めています。
また、どの校種・教科も教職・一般教養に比べて配点が高いです。なので、教科等専門で点が取れないとピンチなんですよね。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何から対策すればいいか判断できません。
現在の得点から以下のように勉強プランを考えてみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
専門試験を得意とする受験者は多いので、ライバルたちに差をつけられないように、手厚く勉強することが大事です。
実技試験
実技試験とは、教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
対象校種・教科は以下のとおり。
中高音楽 | ①弾き歌い:(荒城の月、早春賊、夏の思い出、花の街、浜辺の歌から1曲指定) ②初見演奏:主旋律に即興的な伴奏をつけて演奏 ③自由演奏:声楽または器楽 |
---|---|
中高美術 | ①立方体と直方体の作成 ②鉛筆デッサン(創造) |
中高保体 | ①基礎体力:反復横跳び、ハンドボール投げ ②器械運動:マット運動(倒立前転、開脚前転、側方倒立回転など7種目) ③武道・ダンス:柔道(受け身の基本動作)、剣道(正面打ち) ④球技:バレーボール(オーバー・アンダーハンドパスとサービス)、サッカー(ジグザグドリブル、リフティング) |
中高家庭 | ①被服:ポケットティッシュケース製作 ②食物:リンゴの皮むき(廃棄率の計算あり)、うさぎリンゴ作り |
中高英語 | 英語による口頭試問(面接) |
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
適性検査
7月下旬にWeb(オンライン)で行います。
内容は質問紙法による心理検査。
小論文
試験時間 | 60分 |
---|---|
文字数 | 810字 |
問題数 | 1題 |
出題形式 | 【課題式】設問に沿って論じる |
配点 | 50点満点 |
小論文とは、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験のことです。筆記試験では判断できない、論理的思考力や読解力、教師としての適性などを総合的に評価します。
形式は課題式でテーマに沿って自分の考えを論じる内容になっています。
評価は以下の観点に沿って行われ、最終的に50点満点で評価。
- 設問に対する的確な回答
- 実践していきたい教育活動の有無
- 自己研鑽の方法の明記
- 文章構成力
- 文字数(8割以上)
試験官の主観による要素も含まれるため、丁寧に、きれいに書くことが大切です。
小論文は、自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあります。
毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。過去のテーマなどはこちらの記事でまとめています。
個人面接
試験時間 | 15分×2セット |
---|---|
面接官 | 3人 |
配点 | 250点 |
個人面接とは、志望動機や自己アピールなどを問うことで、あなたが福井県の教師として相応しいかどうかを評価・判断する人物試験のことです。
15分の面接を一人2セット(2回)行います。
聞かれた質問一覧(抜粋)
- 志望動機を教えてください。
- なぜ福井県を志望したのですか。
- 教員になって子供たちに何を伝えたいですか。
- 教員以外の関係者と上手に連携して仕事ができますか。
- 理想の教師像を教えてください。
- どうすれば理想の教師像に近づけますか。
- 10年前と今の子どもたちの違いは何だと思いますか。
- 特別支援学級の担当はできますか。
- 教師になってやりたいことは何ですか。
- 子供たちと関わる中で大切にしたいことは何ですか。
- あなたが考える健康とはどのような状態をいいますか。
- あなたのセールスポイントを教えてください。
個人面接は1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。また、集団面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
より詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
福井県教員採用試験 対策のコツとポイント
これから福井県教員採用試験の対策を始めるうえで、大切なポイントやコツを3つ紹介します。
- 過去問は最初に使う
- モチベーション維持できる環境を作る
- スキマ時間を活かす
過去問は最初に使う
「過去問は腕試しに使う」、そう思っていませんか?確かにそういう目的もありますが、過去問をどれだけ解いても意味がないんですよね。
正直、志望先の過去問を何周繰り返したところで意味はありません。なぜなら、過去問は勉強するものではなく、出題傾向を理解するためのツールだからです。
過去問はあくまで「過去」問であって、同じ問題は出ません(類似問題はでることもあるけど・・・。)
過去問は何度も繰り返すのではなく、出題傾向を理解し、その出題範囲を参考書や問題集で覚えていくのが勉強です。
過去問に限らず、目的を決めてテキストを使うのはとても大事なポイントです。何となく使って時間や労力を消費しないようにしてください。
モチベーションを維持する
対策はやることが多いので…まぁ、シンドイです。モチベーションを長期間保ちながら筆記対策も面接対策もする必要があるため、相当な覚悟が求められます。
実際、合格を目指して勉強を始める人は多いですが、途中で挫折する人も相当多いです。100人いて30〜50人ぐらい、半分はいなくなります。
想像してみてください、周囲が遊んでいる中で自分だけ勉強漬けの毎日、飲み会やイベントの誘いをシャットアウトしながら勉強に集中して高いパフォーマンスを維持しなければならないのです。
試験に合格するためには、同じ目標を持った仲間を作ることが大切です。共通の目標を持つ仲間と一緒に勉強したり、励まし合ったりすることで、モチベーションが高まり、成績も向上することが期待できます。
また、仲間と情報を共有することも重要です。受験に必要な情報や知識を共有し合うことで、受験の準備がより効率的に進められます。さらに、受験に不安や悩みがあれば、仲間と共有して相談することで、心の負担を軽減することができます。
僕(ふくなが)への質問・相談は、こちらのお問い合わせフォームからできます!
スキマ時間を活かす
通学・通勤しながら対策することになるので、スキマ時間をどれだけ生み出せるかが重要です。
- 通学時間
- 学校での休み時間
- 食事の前後
- 入浴時間
- 寝る前の10分間 など
全てを使うのは難しくても、自分の生活スタイルに合わせてこの中のいくつかを取り入れるだけでも十分スキマ時間を活用できるはず。
たとえば1回15分のスキマ時間でも、1年で5,475分(約100時間)も捻出できます。これを1日の中で3回(朝、昼、夜)繰り返せば、1年で305時間も勉強できることになりますよね。
最終合格までに必要な勉強時間は600~700時間なので、スキマ時間だけでも半分程度の勉強ができてしまうのです。
スマホを封印したら…かなりのスキマ時間を捻出できそうですね!
福井県教員採用試験の内容と傾向まとめ
今回は、福井県教員採用試験の内容と傾向、合格に向けた対策方法を徹底解説しました。
福井県教員採用試験の難易度は、そこまで高くありません。しかし、筆記試験で点を取れば合格できるのではなく、面接試験などによる人間性が最重視されるため、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあります。
福井県の教採に合格するのは簡単ではありませんが、きちんと対策すれば受かることは十分可能な試験です。試験内容と傾向を再確認して、効率よく勉強を始めましょう。
福井県教員採用試験の内容一覧
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今回は以上です。
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